アルツハイマー型認知症の介護

アルツハイマー型認知症の介護

アルツハイマー型認知症患者さんを介護するというのは、
とても大変なことです。

知能低下・運動能力低下・日常生活ができないなど、介護者にとって
肉体的にも精神的にも負担がかかってきます。

介護する側にとっては、「なんでそんなこともできなくなったのか!」と
イライラしてくることもあるでしょう。その気持ちも分かります。
肉親であれば尚更です。

しかし、アルツハイマー型認知症の方は好きでそんな状態になった
わけではありません。

イライラするあまり、頭ごなしに行動を叱ったりすると
アルツハイマー型認知症の方は反発してきます。

知能は低下していても、子どもではありません。今まで生きてきた中で
培ってきた、それぞれ人間としての自信と誇りを持っているのですから。

介護するに当たって、そんなアルツハイマー型認知症の症状・行動・
思考などを充分理解するようにしましょう。

完璧な介護をしつづけることは、介護者にとってとても大きな負担に
なります。どうやれば少しでも楽になるか、介護のポイントを
理解してください。

そして、決して介護を一人で抱え込まないでください。
家族や親族の協力はもちろんのこと、ご近所さんにも事情を説明し
協力をお願いしましょう。

徘徊などの症状がある場合は、ご近所さんが患者に声をかけて連れ戻して
くれるお手伝いをしてくれることもあります。

かかりつけの医師や看護師、ケアマネージャーのほか認知症家族の会、
友人など、一人で抱え込まず相談してください。

介護を行う方の中には、他の人には迷惑をかけては申し訳ない、
こんな姿を見せるのは恥じだ気持ちで、一人で、そして家族だけで
抱え込んだりすることも少なくありません。

そんな追いつめられピリピリした状態では、介護はいっそう大変なものに
なってしまいます。

さまざまな制度や介護サービスを上手に利用して、患者のことだけではなく、
介護者や家族の体調にも気をつけてください。